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OpenAIが「iPhoneキラー」を作るらしいを整理

OpenAIが「iPhoneキラー」を作るらしい。 いや、正確に言うと「作らない」と言っていたものを、今さら作ることにしたらしい。 かつてOpenAIは、スマートフォンという形態にはこだわらず、AIそのものが次のコンピューティング・プラットフォームになると主張していた。

Alice Navi Desk
2026/04/27 15:04
7分
更新 2026/04/27 15:05
OpenAIが「iPhoneキラー」を作るらしいを整理

画像出典: 9to5Mac 由来の関連ビジュアル

何が起きたか

OpenAIが「iPhoneキラー」を作るらしい。 いや、正確に言うと「作らない」と言っていたものを、今さら作ることにしたらしい。 かつてOpenAIは、スマートフォンという形態にはこだわらず、AIそのものが次のコンピューティング・プラットフォームになると主張していた。

同社がジョニー・アイブ(元Appleチーフ・デザイン・オフィサー)と組んで開発中の「AIネイティブなハードウェア」も、スマートフォンではなくHomePod型のスマートスピーカーやスマートグラス、スマートランプの類だとされていた。

だが、知名アナリストのMing-Chi Kuo氏(郭明錤氏)の最近の投稿によると、OpenAIは今や本気でスマートフォンを開発中だ。 MediaTekとQualcommにチップの開発を依頼し、製造はLuxshare(ラックスシェア・プレシジョン)が担当する。

量産開始は2028年を予定しており、仕様やサプライヤーの確定は2026年末から2027年第1四半期とのこと。 (個人的には「2028年」という日付に、いまから3年も先の話かと少し気落ちしたが、ハードウェア開発はそういうものだ)

方針転換の背景:AIエージェントが中心の端末 肝心なのは、このスマホが「<a href="https://www.amazon.co.jp/s?k=ChatGPT+OpenAIが「iPhoneキラー」を作るらしいを整理&tag=None" rel="nofollow noopener sponsored" target="_blank" class="affiliate-link" data-platform="amazon">ChatGPT</a>を載せた普通のスマホ」ではない、という点だ。Kuo氏は、OpenAIのスマートフォンが「AIエージェントによって形作られ、iPhoneとは非常に異なる動作と感触を持つだろう」と分析している。 これは、OpenAIのサム・アルトマンCEOがX(旧Twitter)に投稿した「オペレーティングシステムとユーザーインターフェースの設計を真剣に考え直す良い機会だ(インターネットも同様だ。人間とエージェントが同様に使えるプロトコルが必要だ)」という投稿と軌を一にする。要するに、彼らは「人間がアプリをタップして操作する」現在のスマートフォンの概念を、AIが能動的にタスクをこなす「エージェント・ファースト」のデバイスに置き換えようとしている。 具体像としては、ユーザーが「明日の朝9時に渋谷にいて、打ち合わせしたい相手のスケジュールを調整しておいて」と話しかけるだけで、カレンダーアプリを開き、メールを送信し、ルートを検索しておいてくれる。現在のSiriやGoogle Assistantが「設定を開いて、ここをタップして…」と指示待ちの道具に過ぎないのに対し、OpenAIが目指すのは「デジタルな執事」だ。作業机の上で、主人が「あの書類、明日までに仕上げておいて」と言えば、勝手に整理・連絡・調整を済ませてくれるような存在だ。

なぜ今、スマホなのか ここが面白いのだが、OpenAIがスマホを作ることになった背景には、AI業界の見方の変化がある。PerplexityのCEO、アラヴィンド・スリニヴァス氏は先週、「iPhoneは実際にはAIによって全く破壊されていない」と発言した。AIが進化すればするほど、むしろiPhoneはユーザーにとって価値ある存在になる、というのだ。 これは、かつて唱えられていた「AIがスマートフォンを代替する」という楽観的な予測が、現実的な壁にぶつかったことを示唆している。確かにAIピンやスマートグラスは面白いが、画面のサイズ、入力のしやすさ、バッテリーの持ち、そして膨大なアプリエコシステムを考えると、スマートフォンという形態は当面なくならない。OpenAIも最初は「スマホなんて古い」と思っていたのかもしれないが、気づいてしまったのだ。AIを最大限に活かすためには、やはり人々が常に持ち歩く「黒い長方形」が最適解であると。 つまり、OpenAIはiPhoneを倒すのではなく、iPhoneの中身を置き換えようとしている。Appleが作るのは「AI機能を搭載したスマホ」だが、OpenAIが作ろうとしているのは「スマホという形を借りたAI」だ。違いは微妙だが、致命的に大きい。

実現可能性と日本市場への影響 ただし、ハードウェアビジネスは甘くない。Essential Phone(アンディ・ルービンが作ったあの美しいやつ)も、AmazonのFire Phoneも、結局はiPhoneとAndroidの二強を崩せなかった。OpenAIにとって有利なのは、ChatGPTという既に4億人以上が使うサービスを抱えている点だ。ハードウェアを売るのではなく、「ChatGPTを最も快適に使うための専用端末」として位置づければ、一部の熱心なユーザーは買うかもしれない。 日本読者にとって気になるのは価格と展開時期だろう。2028年の発売予定は、現時点ではまだ先の話だ。ただ、Luxshareが製造パートナーということは、中国での生産体制が主になる可能性が高い。日本市場への正規展開は、通信キャリアとの交渉次第だが、OpenAIが直販で展開する(Nothing Phoneのような形)可能性もある。価格帯は未定だが、iPhoneと競合させるのであれば10万円前後(税込みで15万円前後?)になるのは避けられまい。 正直なところ、2028年までにスマートフォン市場がどうなっているかは誰にもわからない。Appleがその間に生成AIをiOSに完全に統合し、Siriが劇的に賢くなっている可能性だってある。OpenAIが目指す「OSの再定義」が、単なる「ChatGPT専用ボタン付きスマホ」に終わらないか、それが見ものだ。 あとは、ジョニー・アイブがデザインする端末が「美しいが使いにくい」という、彼の定評(?)を引きずらないことだけが願いだ。

背景

AI分野では新機能の発表そのものよりも、どの業務に使えるのか、既存のワークフローにどう組み込めるのかが評価を左右する。今回の発表も、性能だけでなく実運用での使い勝手まで見ておく必要がある。

重要なポイント

読者にとっての論点は、機能の新しさよりも導入判断に値する差があるかどうかだ。企業や開発者にとっては、既存ツールとの競合や置き換え余地まで含めて見ていく必要がある。

今後の焦点

続報では、提供条件、料金体系、既存モデルとの差、実際の利用例がどこまで示されるかを確認したい。

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