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# 折りたたみiPhoneの「見えない折り目」を実現する鍵は、実は接着剤だった 折りたたみス

# 折りたたみiPhoneの「見えない折り目」を実現する鍵は、実は接着剤だった 折りたたみスマホといえば、真ん中に走るあの「折り目」が最大の悩みの種だった。 SamsungやHuawei、Motorolaなどが市場を開拓してきたこの分野で、なぜAppleはまだ参入していないのか——その答えは、この「折り目」へのこだわりにあったようだ。

Alice Navi Desk
2026/04/13 12:05
9分
更新 2026/04/13 12:05
# 折りたたみiPhoneの「見えない折り目」を実現する鍵は、実は接着剤だった 折りたたみス

画像出典: 9to5Mac 由来の関連ビジュアル

何が起きたか

# 折りたたみiPhoneの「見えない折り目」を実現する鍵は、実は接着剤だった 折りたたみスマホといえば、真ん中に走るあの「折り目」が最大の悩みの種だった。

SamsungやHuawei、Motorolaなどが市場を開拓してきたこの分野で、なぜAppleはまだ参入していないのか——その答えは、この「折り目」へのこだわりにあったようだ。

サプライチェーン調査会社のTrendForceが明らかにしたところによると、Appleが満足のいく品質を実現するために注力したのは、意外にも「接着剤」の進化だった。

折り目ができる、その根本的な理由 まず、折りたたみスマホの折り目がなぜできるのかを理解しておこう。これは単に「画面を折るからシワになる」という話ではない。もっと根本的な、材料力学の問題だ。 ディスプレイパネルは一枚の均質なシートではなく、複数の層が重なったサンドイッチのような構造をしている。ガラス層、タッチセンサー層、有機EL層、封止層——それぞれ異なる硬さと厚さを持つ。これらを折り曲げると、各層にかかる力が微妙に異なるのだ。 ここで重要になるのが「中性層」という概念。折り曲げた際、引っ張られる側と圧縮される側の間に、伸びも縮みもしない「中立な」層が存在する。理想的には、この中性層を各層の中心に合わせたいのだが、現実にはそうはいかない。層ごとに硬さが違うため、中性層の位置がズレてしまう。 このズレが「局所的な引張応力」を生み、微細なクラックや永久的な変形を引き起こす。これが、我々が目にする「折り目」の正体だ(要するに、画面の中で各層が喧嘩している状態ということだ)。

Appleが選んだ複合的なアプローチ Appleがこの問題に取り組むにあたって、単一の解決策ではなく、複数の技術を組み合わせるアプローチをとったことは興味深い。TrendForceのレポートとAppleの特許から、その戦略が見えてくる。 一つ目が「超薄ガラス(UTG)」の進化だ。従来、UTGは単に表面を保護する層として使われていた。しかしAppleのアプローチでは、これをより能動的に活用する。特許にも示されているように、折り曲げ部分では薄く、それ以外の部分では厚く——という「可変厚設計」を採用している可能性がある。薄くすれば柔軟性が増し、厚くすれば耐衝撃性が保たれる。化学強化処理と組み合わせることで、この矛盾する要件を両立させようとしているわけだ。 ただし、TrendForceが指摘するのは、これだけでは不十分だということ。より重要な役割を果たしているのが、次に説明する「接着剤」なのだ。

接着剤が主役になる日 「接着剤が折り目を消す」と聞くと、少し拍子抜けするかもしれない。しかし、ここで言う接着剤は、文房具売り場で売っているようなものとは次元が違う。 光学透明接着剤(OCA:Optically Clear Adhesive)と呼ばれるこの材料は、これまで主にディスプレイの各層をくっつける役割を担ってきた。透明で、光を通し、層同士を密着させる——それがOCAの仕事だった。 ところが、2026年の折りたたみディスプレイにおけるOCAは、もっと高度な役割を果たすようになっている。TrendForceによれば、最適化された弾性率設計と材料構成によって、「粘弾性特性」を発揮するようになったという。 ここで少し専門的な話になるが、我慢してほしい。「弾性率」とは、材料が変形に対してどれくらい抵抗するかを示す指標だ。硬いゴムなら弾性率が高く、柔らかいゴムなら低い。OCAの breakthrough は、この弾性率が状況によって変化する点にある。 ゆっくり折り曲げる時は柔らかく振る舞い、疲労応力を減らす。一方、急な外力がかかった時は一時的に弾性率が上がり、局所的な構造サポートを提供する。まるで、状況に応じて「柔道選手」と「相撲取り」を使い分けているようなものだ(比喩が混ざってしまったが、イメージとしてはそんな感じだ)。 さらに、このOCAには「微小流動特性」がある。長期間の使用で生じた微細な凹凸を、接着剤自体が流動して埋めてくれるのだ。これにより、光の散乱が減り、折り目が目立たなくなる。

なぜAppleはここまでこだわったのか 正直なところ、既存の折りたたみスマホでも、折り目は「気にならなくなってくる」ものだ。使っているうちに脳が補正してくれるというか……。しかしAppleがそれを許さなかった理由は、同社の製品哲学を考えれば納得できる。 iPhoneは、これまで「シームレスな体験」を売りにしてきた。ホームボタンが消え、ノッチがDynamic Islandへと進化し、筐体の継ぎ目は年々減っている。そのAppleが、画面の真ん中に「見える線」を許容するはずがない。 実際、TrendForceのレポートによれば、AppleはディスプレイパートナーであるSamsungから提供された複数のサンプルを却下し、最終的には自社のデザイナーを深く関与させて問題解決にあたったという。Appleらしいこだわり方だ。

日本のユーザーにとっての意味 では、このニュースは日本の読者にどう関係するのか。 まず、折りたたみiPhone——「iPhone Ultra」というブランド名が有力視されている——は、今年後半の発売が予想されている。TrendForceは、Appleが今年だけで折りたたみスマートフォン市場の約20%を獲得すると予測している。これは、Galaxy Z FoldやZ Flipが築いてきた市場に、一気に巨大な競合が参入することを意味する。 日本市場への影響も無視できない。これまで折りたたみスマホはニッチな存在だったが、iPhoneが参入すれば一気に普及が進む可能性がある。特に、これまで「折り目が気になって……」と二の足を踏んでいた層にとって、「ほぼ見えない折り目」は大きな購入動機になるはずだ。 価格についてはまだ公式情報がないが、折りたたみiPhoneが「Ultra」ブランドで展開されるとなると、現行のiPhone Pro Maxよりも高い価格設定になる可能性が高い。円安の影響も考慮すると、日本での価格はかなり気になるところだ(20万円超えもあり得るだろうか……考えるのが怖い)。

技術の積み重ねが生む「当たり前」 振り返ってみると、折りたたみスマホの進化は、地味な技術の積み重ねの連続だった。ヒンジ機構の改良、薄型ガラスの開発、そして今回の接着剤の進化。どれも「革新的!」と叫ぶような派手な技術ではない。しかし、この積み重ねが、最終的に「折り目が見えない画面」を実現する。 TrendForceのレポートは、この「地味だが重要な技術」に光を当てた点で興味深い。プロセッサの性能向上やカメラの画素数増加のような目立つ進歩ばかりが注目されがちだが、実際の製品体験を左右するのは、こうした目立たない技術の進化だったりする。 折りたたみiPhoneが実際にどの程度「見えない折り目」を実現できるのか。今年後半の発売時に、自分の目で確かめるのが楽しみだ。ただし、その前に価格発表があることを考えると、少し複雑な心境でもある。技術の進歩は嬉しいが、財布へのダメージは別問題だからな。

背景

ガジェット関連の話題では、発表直後の話題性だけでなく、日常利用で何が変わるのかが重要になる。性能差、修理性、サポート期間、周辺機器との互換性まで含めて見ておくと評価しやすい。

重要なポイント

製品そのものの仕様変更だけでなく、買い替え判断や長期利用のしやすさにも影響しうる。読者にとっては、既存モデルとの差が実使用に表れるかどうかが焦点になる。

今後の焦点

続報では、価格、発売時期、対象モデル、実機での使用感がどこまで明らかになるかを追いたい。

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