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元DeepMindのチームが作ったロボットAI企業、評価額1.6兆円に

Physical Intelligence(元DeepMind)が評価額110億ドル超で10億ドル調達検討。「物理AI」が次のフロンティア。

AutoMedia Desk
2026/03/28 02:23
4分
更新 2026/03/28 02:23
元DeepMindのチームが作ったロボットAI企業、評価額1.6兆円に
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ロボットが「考えて動く」時代が、投資家の財布を開かせてる。

Physical Intelligence(π)という元Google DeepMindのメンバーが立ち上げたスタートアップが、評価額110億ドル(約1.6兆円)超で10億ドル(約1500億円)の資金調達を検討中だとBloombergが報じた。

ChatGPTやClaudeが「言葉で考えるAI」なら、Physical Intelligenceは「体で動くAI」を作ってる。

何をやってる会社なの

ロボットに「汎用的な知能」を与えるAIモデルを開発してる。

今のロボットは1つの作業しかできない。倉庫で箱を運ぶロボット、工場で溶接するロボット。それぞれ専用のプログラムが必要。

Physical Intelligenceのアプローチは違う。1つのAIモデルで、洗濯物を畳む、テーブルを拭く、ドアを開ける——いろんな物理的タスクをこなせるようにする。ChatGPTが「どんな質問にも答える」のと同じ発想で、「どんな動作もできる」ロボットを目指してる。

なんで今バズってるの

AI投資の焦点が「言語モデル」から「物理AI」に移り始めてる。

OpenAI、Anthropic、Googleが言語AIで競争してる裏で、次のフロンティアは「現実世界で動くAI」。NVIDIAのジェンセン・ファンがGTC 2025で「Physical AI」を連呼してたのは、この流れを見越してのこと。

テスラのオプティマス、Figure AI、1X Technologies——ヒューマノイドロボットのスタートアップに巨額の資金が流れてる。Physical Intelligenceはその中で「ロボットの脳」を作るポジション。

評価額がおかしくない?

110億ドルは確かに高い。でも比較対象を考えると:

  • OpenAI: 8400億ドル
  • Anthropic: 610億ドル
  • Figure AI: 約26億ドル

「言語AIの脳」にこれだけの評価がついてるなら、「物理AIの脳」に110億ドルはむしろ控えめかもしれない。ロボットの市場規模はソフトウェアより遥かに大きい。

ただし、Physical Intelligenceの技術がまだ研究段階なのは事実。実際に工場や家庭で使えるレベルまで来てるかは、外からは分からない。

DeepMindとの関係

創業チームはGoogle DeepMindの出身。AlphaGoやAlphaFoldを作った組織から独立した。

DeepMind自体もロボティクスAIを研究してるけど、Googleの中にいると動きが遅い。「もっと速く進めたい」と思った人たちが飛び出して作ったのがPhysical Intelligence。AI業界の「独立」トレンドの一つ。

日本にとっての意味

日本はロボット大国だけど、「ロボットのAI」では遅れてる。ファナック、安川電機、ソフトバンクのPepper——ハードウェアは強いのに、AIの頭脳は海外頼みになりつつある。

Physical Intelligenceのような「汎用ロボットAI」が普及したら、日本のロボットメーカーは「体」を作って、「脳」はアメリカから買う構図になるかもしれない。半導体で起きたことが、ロボットでも起きる。

ロボットが「考えて動く」時代の入り口。入場料は1.6兆円。

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