ChatGPTが広告ビジネスを始めて6週間で年商100億円超。600社以上が参加、Anthropicは「うちは広告なし」とスーパーボウルでdiss
OpenAIのChatGPT広告パイロットが開始6週間で年換算1億ドルを突破。600社以上が参加し、AnthropicはスーパーボウルでCMを打って対抗。AIチャットが広告プラットフォームへと変貌しつつある。

OpenAIがChatGPTに広告を導入したのは今年1月のことだ。米国ユーザーを対象にしたパイロットプログラムとして静かに始まったそのビジネスが、わずか6週間で年換算1億ドル(約150億円)の収益を超えたと、Reuters等が報じた。
6週間で100億円超——異常な立ち上がり速度
現在、600社以上の広告主がChatGPTの広告プログラムに参加している。広告はAIの回答欄の下部に明確なラベル付きで表示され、AIの回答内容には影響しないとOpenAIは説明する。
ユーザーの85%が広告表示対象だが、実際に毎日広告を見るのは20%未満に抑えられている。18歳未満には表示されず、政治・健康・メンタルヘルスといったセンシティブなトピックでは広告が出ない設計だ。
「意図的に慎重なペースで展開している」とOpenAIは語る。一方で、ロールアウトの遅さに不満を感じる広告主もいると、CNBCは報じていた。
AnthropicはスーパーボウルでOpenAIをdiss
この動きに即座に反応したのが競合のAnthropicだ。同社はOpenAIが広告展開を発表した直後の2月のスーパーボウルで「Claudeには広告がありません」をテーマにしたCMを放映した。AIチャットに広告が入ることへの消費者の不安を煽る内容で、業界に波紋を呼んだ。
OpenAIはこのdissに対してもいまのところ沈黙を保ちつつ、粛々と広告ビジネスを拡大している。
今後の展開
現在は米国のみだが、カナダ・オーストラリア・ニュージーランドへの展開もすでに検討中とのこと。ChatGPTの月間アクティブユーザーは数億人規模に達しており、グローバル展開が進めば広告収益は桁違いに膨れ上がる可能性がある。
OpenAIにとってこれはサブスクリプション収益に次ぐ新たな収益柱だ。同社はすでに年間収益25億ドル超を達成しているが、広告ビジネスが本格化すれば「ChatGPT = 無料で使えるAI」という命題を維持しながら収益を最大化できる。
問題はユーザー体験
「広告がAIの回答に影響しないか」という疑念は拭いきれない。どれだけ「ラベルを付けた」「回答には影響しない」と言っても、広告主が巨額を払って参加する以上、何らかのインセンティブ構造が生まれることをユーザーは知っている。
Googleがかつて「検索結果と広告は完全に分離している」と言いながら、SEOとSEMが混じり合っていった歴史は、誰もが知っている。ChatGPTが同じ道を歩むかどうか——それが今後1〜2年で明らかになるだろう。
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