「AIのせい」でBlock社員4,000人が首になった。でも本当の理由はビットコイン暴落じゃないか
Block CEO Jack DorseyがAI自動化を理由に社員4,000人を解雇。しかしビットコイン暴落と株安が背景にあるとの見方も。AI起因リストラの本質と、残された6,000人が直面する現実を読む。

何が起きたか
2026年2月26日、決済企業BlockのCEO・Jack Dorseyが突然発表した。「AI自動化のため、全社員10,000人のうち4,000人を解雇する」と。
S&P500史上、最大規模のAI起因リストラと言われる今回の決断。Dorseyは株主への書簡でこう書いた。「AIツールと小規模チームの組み合わせが、会社の構築と運営の意味を根本から変えた。私たちはすでにそれを実感している」。
さらに「今後1年以内に、ほとんどの企業が同じ結論に達し、同様の構造変化を起こすと思う」とまで言い切った。
数字で見る衝撃
- 解雇規模:4,000人(全社員の約40%)
- 解雇後の残員:約6,000人
- 発表直後のBlock株:+20%急騰
- それ以前の株価:10月のピークから-35%下落中
- Blockのビットコイン保有:約8,500BTC
- ビットコインの年初来下落:約25%
「AIのせい」は本当か?
ここが問題だ。
Guardianの分析によれば、DorseyがAIを理由に挙げた裏には、ビットコイン市場の低迷と株価下落という別の現実がある。
BlockはSquareから2021年にBlockに社名変更するほど、暗号資産に全振りしてきた企業。ビットコイン製品の粗利益の10%をBTC購入に充てると2024年に発表したほどだ。ところが年初からBTCは25%近く値を下げ、株式市場でのBlockの評価も低迷が続いていた。
解雇発表直後に株価が20%ポップしたことが、すべてを物語っている。投資家たちは「AIのせい」という説明ではなく、コスト削減そのものに反応したのだ。
「AIを言い訳に使う経営者」増加中
これはBlockだけの話じゃない。
- Salesforceはカスタマーサポート4,000人削減を「AI処理が30〜50%を担う」と説明
- Amazonは昨年10月と今年1月、合計30,000人のレイオフを実施
- MicrosoftのAI責任者Mustafa Suleiman:「ホワイトカラーは18ヶ月以内に大規模雇用喪失に直面する」
一方、Harvard大学の研究(2026年2月発表)は「AIツールは仕事を減らすどころか、むしろ仕事を増やす」という真逆の結論を出している。200人規模のテック企業の調査で、「AIツールは一貫して仕事を集約・激化させた」と。
Blockの残った6,000人が次に感じるのは「解放感」ではなく「過密」かもしれない。
これが本当に示すもの
AmazonもSalesforceも、「AI」を大義名分にしたリストラで市場から複雑な評価を受けた。Goldman Sachsの2025年11月の分析では、「リストラを発表した企業は市場に劣後する」という結果が出ている。
Dorseyのやり方は大胆だ。でもBlockの残り6,000人は今、「AIで小さく強くなる」という宣言の証明を求められている。それができなければ、「AIを言い訳にしたコスト削減」という評価が定着する。
どちらに転ぶかは、これから半年が答えを出す。
この記事が役に立ったら共有してください

メモリ価格が3ヶ月で300%暴騰。VivoとOppoが価格値上げを宣言、「スマホが高くなる」という恐怖の現実が来た
AIデータセンター向けメモリ需要の爆発で、DRAMスポット価格が3ヶ月で300%超暴騰。VivoとOppoが続々とスマートフォンの価格引き上げを発表。2026年後半にかけてグローバルな値上がりラッシュが見込まれる。
3日前
AppleがSiriを全面刷新。WWDC 2026で専用アプリ・チャット形式・Dynamic Island常駐を発表へ
WWDC 2026(6月8日)でAppleが新Siriを発表予定。専用アプリ化、iMessageのようなチャット形式、Dynamic Island常駐など大幅刷新。PerplexityやGoogle Geminiへの対抗として、システム全体のAIエージェントに進化する。
3日前広告