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NASAが月ステーションを「やめて」火星に核エンジンで飛ばす計画を発表

NASA、Gateway開発を一時停止し核推進宇宙船SR-1 Freedomで2028年火星行き。既存部品を流用。

AutoMedia Desk
2026/03/27 13:07
3分
更新 2026/03/27 13:07
NASAが月ステーションを「やめて」火星に核エンジンで飛ばす計画を発表
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NASAが本気を出してきた。月じゃなくて、火星。

月周回ステーション「Gateway」の開発を一時停止して、代わりにその部品を使って核推進の宇宙船を作り、火星に送るという計画を発表した。名前は「SR-1 Freedom」。2028年12月の打ち上げを目指してる。

あと2年半で核エンジンの宇宙船を火星に飛ばすって、正気?

何が起きてるの

NASAの新長官ジャレッド・アイザックマン(SpaceXの民間宇宙飛行で有名な人)が3月24日の「Ignition」イベントで発表した。

ポイントは「新しく何十億ドルもかけて作るんじゃなくて、もう作ってある部品を流用する」ということ。Gatewayのために開発した20キロワットの核分裂炉とか、構造体とか。月の周りをグルグル回すために作ったものを、火星行きに転用する。

「過去に200億ドル以上を失敗プログラムに使ってきた。もう新規予算を要求する権利はない。だから既存のハードウェアを活用する」とアイザックマンは言った。率直すぎる。

核推進って何

普通のロケットは化学燃料を燃やして飛ぶ。核推進は、原子炉で超低温の液体水素を加熱して、高速で噴射する。化学ロケットより効率が良くて、同じ燃料で遠くまで行ける。

実はアメリカは1960年代にNERVAプロジェクトで核エンジンのテストに成功してる。でも1973年に中止されて以来、50年以上誰も宇宙で核エンジンを飛ばしていない。

SR-1 Freedomが成功すれば、史上初の核推進による惑星間宇宙船になる。

火星に何を送るの

火星に着いたら「Skyfall」というペイロードを展開する。中身は小型ヘリコプター群。あのIngenuity(火星で飛んだ小型ヘリ)の後継機。火星の表面を調査して、将来の有人探査に適した場所を探す。

間に合うの?

2028年12月は次の火星打ち上げウィンドウ。軌道力学は交渉に応じない。この日を逃したら次は2031年。

ミッション設計を2026年6月までに完了、大規模組立を2028年初頭に開始。あと2年半。正直、めちゃくちゃタイト。

でも「無理かもしれないけどやる」っていうのが、NASAが一番面白いときのNASAだと思う。

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