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LeBronも外せなかったWHOOP、次のターゲットは「あなたのお母さん」——心臓発作を予測するウェアラブルの野望

WHOOP創業者がエリートアスリート向けから「命を救うウェアラブル」へ転換宣言。LeBronらが愛用するフィットネスバンドがECG・血液検査連携・心房細動検知を追加。ライバルOuraとのIPO競争も激化中。

AutoMedia Desk
2026/03/29 18:05
5分
更新 2026/03/29 18:04
LeBronも外せなかったWHOOP、次のターゲットは「あなたのお母さん」——心臓発作を予測するウェアラブルの野望

LeBron James、Michael Phelps、Cristiano Ronaldo。世界トップクラスのアスリートたちが腕に巻く健康ウェアラブル「WHOOP」が、次のステージに踏み出した。ターゲットはエリートアスリートではなく、「あなたのお母さん」だ。

WHOOPとは何か?

WHOOPはWill Ahmedがハーバード大学4年時に立ち上げたボストン発のヘルスウェアラブル企業だ。特徴的なのは画面がないこと。歩数計も通知もない。測定するのは睡眠、回復度、心拍変動(HRV)、そして増え続けるバイオマーカー群だ。

「スクリーンがあれば時計になる。時計になれば競合だらけになる」——Ahmedはその設計思想をこう語る。腕時計の上から重ねて着けられる、あるいは腕の袋に忍ばせて完全に隠せる。それがWHOOPの強みだ。

現在、200カ国以上で展開。月次アクティブユーザーの83%が毎日アプリを開くという驚異的なエンゲージメントを誇る(WhatsAppに次ぐ水準)。昨年は売上が100%以上成長し、キャッシュフローも黒字化した。

料金モデル:デバイス込み・年間2〜3万円

WHOOPのビジネスモデルはサブスクリプション型。ハードウェアとソフトウェアを束ねて年間$200〜$360(約3〜5万円)。デバイス代は別途不要だ。乗り換えのハードルが低く、解約率も低い——このモデルが「着け続ける文化」を作り出している。

次のフロンティア:「心臓発作を予測する」

WHOOPが目指す次のステージはパフォーマンス最適化ではない。命を救うウェアラブルだ。

  • ECGモニタリング心房細動(AFib)検知——脳卒中につながる不整脈を検出
  • 血圧インサイト——FDAからは「医療診断に当たる」と警告を受けたが、WHOOPは対抗姿勢を崩していない
  • Quest Diagnosticsとの血液検査連携——全米2,000以上の拠点で血液検査を受け、結果をアプリに直接連携。医療専門家がWHOOPのデータと照合してレビューする
  • Health Span(生物学的年齢計算)——昨年5月の提供開始以来、最も人気の高い機能

「いつかWHOOPが突然『すぐ病院に行け』と告げる——そういうものを作りたい」とAhmedは語る。まるでSFのように聞こえるが、既にAFib検知はFDAの医療承認を得ている。

最大のライバル:Oura Ring

スマートリング市場で急成長するOuraはWHOOPの最大の競合だ。フィンランド発のOuraは本体約$350+年間約$70のモデルで、12カ月後の継続率が「80%台後半」という驚異的な数字を出している。

両社は昨年秋、1日違いで血液検査パートナーシップを発表した。「偶然の一致」とされているが、業界内では誰も信じていない。女性ユーザーが両社にとって最も急成長のセグメントになっているのも同じトレンドだ。

WHOOP vs Oura:何が違うか?

項目WHOOPOura Ring
フォームファクターバンド(腕・二の腕・体幹)リング
価格モデル年間$200〜$360(デバイス込み)本体$350+年$70
スクリーンなしなし
ECGありあり
血液検査連携あり(Quest)あり
著名ユーザーLeBron、Ronaldo、PhelpsPrinceなど

IPO競争:OuraとWHOOP、どちらが先か

OuraはIPOを検討中と広く報じられている。もしOuraが先に上場すれば、WHOOPの評価指標(成長率、解約率、収益倍率)の基準値が外部から設定されることになる。現在750人規模のWHOOPは600人の追加採用を進めており、上場準備を着々と進めていることは間違いない。

AhmedはIPOのタイミングについて「Ouraが先でも後でも、WHOOPの価値は揺るがない」と語る。慎重な言葉選びの裏に、しっかりとした自信がある。

日本への影響

日本でも健康意識の高まりとともに、WHOOPやOuraへの関心は急上昇している。Apple Watchより「医療寄り」を求めるユーザー層が増えており、特に30〜50代のビジネスパーソンや運動習慣のある人に刺さるプロダクトだ。血圧・血液検査連携が日本でも展開される日は遠くない。

まとめ

WHOOPはアスリートのガジェットから「命を守る医療デバイス」へ変貌しようとしている。LeBronが外せなかったバンドが、次は「早期に心臓病を発見する」という巨大市場を目指す。Ouraとの競争、FDA規制との攻防、IPOの行方——2026年のヘルスウェアラブル市場から目が離せない。

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