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トランプの「AIとクリプトの皇帝」デビッド・サックス、任期切れで退場

米AI政策トップのサックスが130日の任期切れで退任。後任なし。諮問委員会に横滑りで影響力低下。

AutoMedia Desk
2026/03/27 09:02
3分
更新 2026/03/27 10:31
トランプの「AIとクリプトの皇帝」デビッド・サックス、任期切れで退場

アメリカのAI政策のトップが交代——というか、後任がいない。

シリコンバレーの大物VC、デビッド・サックスがトランプ政権の「AIおよびクリプト担当」を退いた。理由はシンプルで、政府の特別職員として働ける上限の130日を使い切ったから。クビになったわけでも辞めたわけでもなく、制度上のタイムアップ。

で、サックスって何をした人?

サックスはPayPalマフィアの一人で、イーロン・マスクとは旧知の仲。2025年にトランプ政権の「AIとクリプトの皇帝(Czar)」に就任して、AIの規制緩和とクリプトの制度整備を推進してきた。

ただ、就任当初からツッコミどころは多かった。AI企業やクリプト企業に投資しながら、その業界の政策を決める立場にいたわけで。「自分の投資先に有利なルールを作ってるんじゃないの?」っていう批判は、倫理の専門家や議員からずっと出てた。

後任はいない

ここが一番気になるところ。ホワイトハウスは新しいAI Czarを任命する予定がないらしい。

サックスは「PCAST」っていう大統領科学技術諮問委員会の共同議長に横滑りする。メンバーにはNVIDIAのジェンセン・ファン、Metaのザッカーバーグ、Oracleのラリー・エリソンがいる(この面子、すごい)。

ただし、PCASTはあくまで「諮問」機関。政策を直接決める権限はない。つまり、サックスの影響力は確実に下がる。大統領に直接進言できるポジションから、提言を出すだけの委員会に移ったわけだから。

日本にとって何が変わる?

アメリカのAI政策のトップが空席になるのは、日本にとっても無関係じゃない。

AIの国際ルール作りは米国が主導してきた。そのキーパーソンがいなくなって、後任も立てないということは、しばらくアメリカのAI政策は「なんとなく進む」状態になる可能性がある。

日本はG7でAIの国際ガバナンスを推進してきたから、むしろ主導権を取るチャンスかもしれない。ただ、アメリカが明確な方針を出さない間に中国がルールを作ってしまうリスクもある。

130日で退場する「皇帝」ってなんだろう、とは思うけど——まあ、シリコンバレーの住人にとって、ワシントンは長居する場所じゃないのかもしれない。

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