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米スタートアップ資金調達、3月に急減速。イラン戦争と株安が直撃、AI大型ラウンドが消えた

米スタートアップ資金調達が3月に急減速。2月の1890億ドルから約130億ドルに。AI大型ラウンドの消滅とイラン戦争が原因。一方、欧州は年内最高を記録。

AutoMedia Desk
2026/03/28 19:53
2分
更新 2026/03/28 19:53
米スタートアップ資金調達、3月に急減速。イラン戦争と株安が直撃、AI大型ラウンドが消えた

1月と2月、米国のスタートアップ投資は歴史的な熱狂を見せた。2月だけでOpenAIが1100億ドル、Anthropicが300億ドル、Waymoが160億ドルを調達。だが3月、その勢いは跡形もなく消えた。

Crunchbaseのデータによると、3月の米スタートアップ資金調達額はシード〜レイターステージ合計でわずか約130億ドル。2月の1890億ドルという史上最高額から93%の急落だ。

AI大型ラウンドが消えた

減速の主因は明確だ。2月を押し上げた数百億ドル規模のAIメガラウンドが、3月にはゼロだった。OpenAIの1100億ドルは人類史上最大のベンチャー投資であり、それを数週間で超えることは物理的に不可能に近い。レイターステージの落ち込みが特に顕著で、シード・アーリーステージは前月並みを維持している。

イラン戦争と市場心理の凍結

2月28日に開始されたイラン戦争が投資家心理を直撃した。米株式市場の主要指数は開戦以降下落を続け、リスク資産からの資金退避が加速。スタートアップ投資の減速は、この地政学リスクと無関係ではない。

欧州は逆に加速

興味深いのは、この減速が米国固有の現象だという点だ。欧州のスタートアップ資金調達は3月に年内最高を記録した。AIインフラのNscaleとAdvanced Machine Intelligenceへの大型ラウンドが牽引した。米国の不安定化が、欧州のAI投資を相対的に押し上げている構図が浮かぶ。

数字の読み方

ただし、月次の数字だけでパニックに陥る必要はない。2月の異常値はOpenAI1社の1100億ドルで説明がつく。それを除けば、通常のレイターステージ資金調達は極端な落ち込みではない。問題は、イラン戦争の長期化と関税政策の不確実性が、来月以降も冷え込みを持続させるかどうかだ。

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