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楽天がOpenAIに挑む。日本最大700BパラメータのAIモデル「Rakuten AI 3.0」を無料公開【2026年版】

楽天グループが日本最大級の大規模言語モデル「Rakuten AI 3.0」を無料公開。700Bパラメータ・MoEアーキテクチャで日本語性能が圧倒的。経済産業省のGENIACプロジェクトの一環で、Apache 2.0ライセンスで誰でも使える。日本のAI開発はここから加速する。

AutoMedia Desk
2026/03/29 15:33
6分
更新 2026/03/29 15:33
楽天がOpenAIに挑む。日本最大700BパラメータのAIモデル「Rakuten AI 3.0」を無料公開【2026年版】

「OpenAIやGoogleに対抗できる日本のAIが生まれた」——そう言っても過言ではない発表が、2026年3月17日に届いた。楽天グループが、日本語に特化した超大規模言語モデル「Rakuten AI 3.0」を無料で公開したのだ。

700Bパラメータ——これの何がすごいのか?

まず数字の規模感を把握してほしい。Rakuten AI 3.0のパラメータ数は約7,000億(700B)だ。楽天の過去のモデルは7B(Rakuten AI 7B)、次が47B(Rakuten AI 2.0)だった。今回はその15倍以上に跳ね上がった。

アーキテクチャは「Mixture of Experts(MoE)」と呼ばれる手法を採用。700Bという巨大なモデルを複数の「エキスパート」に分割し、推論時には必要な部分だけを起動する仕組みだ。これにより、計算効率を保ちながら高い性能を実現できる。同様のアーキテクチャはGoogleのGeminiやMistralのMixtralでも使われており、今や最先端LLMの標準になりつつある。

日本語ベンチマークで「最高スコア」

楽天は複数の日本語ベンチマークでRakuten AI 3.0を評価し、公開されているライバルモデルと比較した。評価項目は以下の通りだ:

  • JamC-QA:日本固有の文化・知識に関する問題
  • MMLU-ProX:大学院レベルの推論能力
  • MATH-100:競技数学
  • M-IFEval:指示への従い方(Instruction Following)

比較対象にはGPT-OSS-Swallow-120B-RL-v0.1やABEJA-QwQ32b-Reasoning-Japanese-v1.0など、日本語特化の競合モデルが含まれている。楽天によれば、Rakuten AI 3.0はこれらすべての主要ベンチマークで最高スコアを記録した。

経産省・NEDOプロジェクトが後押し

このモデルが特別な意味を持つのは、単なる企業発表ではないからだ。Rakuten AI 3.0は、経済産業省(METI)と新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が推進する「生成AIのFlagship Model開発・評価支援(GENIAC)プロジェクト」の一環として開発された。

日本政府は「AIで米中に遅れを取るな」という危機感から、国産大規模モデルの開発を強力に支援している。GENIACプロジェクトは、計算資源(GPUクラスター)の提供や研究開発費の補助を通じて、日本企業のAI開発を加速させる取り組みだ。楽天は2025年7月にGENIAC第3期採択企業に選ばれ、Rakuten AI 3.0の学習コストの一部をこのプロジェクトから受け取った。

Apache 2.0ライセンスで「誰でも使える」

モデルはHugging Face上の楽天公式リポジトリ(huggingface.co/Rakuten)からApache 2.0ライセンスで無料公開されている。商用利用も可能だ。

700Bという規模のモデルを個人や中小企業が独自に学習させることはほぼ不可能だが、このモデルを「ファインチューニング」してニッチ用途に特化させたり、APIとして活用したりすることは現実的だ。日本語に強いオープンソースのビジネスAI構築に、新たな選択肢が加わった。

日本のAIシーンが変わる可能性

現在の日本のAI市場は、ChatGPT(OpenAI)やGemini(Google)、Claude(Anthropic)などの外資が圧倒的なシェアを持つ。日本語の処理品質も年々向上しているが、日本固有の文化的文脈・ニュアンス・専門用語への対応では、日本語に特化したモデルが有利だ。

医療・法律・行政・金融といった高度な専門分野でのAI活用が加速する中、「日本語に強い国産モデル」の存在意義は大きい。Rakuten AI 3.0がオープンソースとして普及すれば、日本のスタートアップやリサーチ機関が独自AIアプリを開発しやすくなり、外資依存からの脱却が進む可能性がある。

楽天にとっての戦略的意味

楽天はこのモデルを自社サービス——楽天市場・楽天カード・楽天モバイルなど——に組み込むとともに、外部企業向けのAIサービスとしても展開していく方針とみられる。競合のNTTも独自LLMを開発中であり、日本の大手企業によるAI覇権争いは激化している。

楽天グループのChief AI & Data Officerであるティン・カイ氏はこう述べている:「Rakuten AI 3.0は、データ・エンジニアリング・革新的なアーキテクチャを大規模に組み合わせた傑出したモデルです。オープンモデルを共有することで、日本のAI開発を加速させることを目指しています」

まとめ:日本発の「本物のAI」が来た

Rakuten AI 3.0のポイントをまとめると:

  • 📐 700Bパラメータ(日本最大級)
  • 🏆 日本語ベンチマーク最高スコア
  • 🆓 Apache 2.0ライセンスで無料・商用利用可
  • 🇯🇵 経産省GENIACプロジェクト採択
  • 🏗️ Mixture of Expertsアーキテクチャ採用

「日本のAIは周回遅れ」という声はまだ根強い。しかしこのモデルの登場は、その認識を変えるきっかけになり得る。試してみたい人は今すぐHugging Faceへ。

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